我が国では、もうすぐ5人に1人が認知症になる社会を迎えます。
当院は昭和55年に高齢者の精神医療を中心とした病院として開設されています。現在の入院患者さんは認知症が多くを占めています。病院施設は、認知症などの患者さんが自宅や施設などに帰る準備をする場所で、地域全体が診療の場と考えています。このため、地域の行政・医療施設・福祉施設などとネットワークを作り、認知症の患者さんが住み慣れた地域で自分らしい生き方ができるように努めてきました。
このたび、認知症基本法が成立しましたが、その目的には認知症の人が尊厳を保持しつつ社会の一員として尊重される社会(共生社会)の実現です。
私たちは医療の立場から、基本法の目的を実現するために、認知症の患者さんを地域全体で支える社会を目指しています。
当院は地域に密着した病院で、精神疾患や認知症疾患を抱えた患者さんが安心して治療を受けることができ、またご家族へのサポートにも力を注いでおり、優しい地域づくり、患者さんのアメニティを大切にする医療の実践を目標に掲げています。
病院にとって「看護部」はその役割を果たす中核であり「質の高い看護・介護」が必要となります。入院患者さんは高齢者が多く、大半の病院がそうであるように、病棟スタッフは昼夜を問わず日常生活に係る業務、事故防止、健康管理など多忙な業務に追われ、辛さやきつさが先に立ち本来の看護・介護の本質を見失いがちになっていることが多いです。こういった状況にならないよう院内教育体制を充実させて業務改善をおこない、安全な療養環境作りを構築させ、患者さんに余裕をもって向かい合うことができるようにしなければなりません。スタッフ一人ひとりが元気にやりがいや達成感を感じられるような体制づくりを目指していきたいと思います。そのための取り組みとして、令和5年4月から定時帰宅の徹底、職員の休日を年間120日以上(完全週休2日制と同様)に増やし、さらにリフレッシュ休暇年3日間を加え、有給休暇消化の推進をおこなっています。職員一人ひとりのプライベートが充実でき、リフレッシュした気持ちがより良い看護・介護に結びつくと信じています。また、入社祝い金制度の導入、住宅手当の充実、院内託児所の完備など、若い方の入職者にも期待がもてるように整えています。是非当院で一緒に働いていませんか?